メールの送受信に関する研修4
4.メールアドレスに起因する配送エラーの一考察
busyo@gakk.provider.jpというメールアドレス,これはこの職場の広報誌に記載されているアドレスである。実は私の住んでいる同じ村内で,shima@gakki.provider.ne.jpというアドレスとyama@gakki.provider.ne.jpというアドレスを使っているところがある。似ている...。これまでまじまじと比べて眺めてみたことはなかった。通常はアドレス帳からそこ宛の名前を選んでメール送っているし。
それで新たな仮説が生まれたわけである。それは,
メールのドメイン名は「gakk.provider.jp」ではなくて,実は「gakki.provider.ne.jp」ではないのか。
これは3.の仮説とも関係する。メールアカウントの設定がおかしいのであれば,このあたりの設定も間違っている可能性がある。もちろん,設定が間違っていれば,送信先のメールサーバーが見つからなくて当たり前。で,調べてみた。
調べるためには,コマンドプロンプトから「nslookup」というコマンドを用いる。これは,ウェブページ検索やメールを送受信する際に使われるDNSに対して問い合わせを行うためのコマンド。私の職場の場合,serverという名のコンピュータがDNSサービスを行っているので,これに対して問い合わせを行ってみる。
C:\Documents and Settings\hikkun>nslookup
Default Server: server.syokuba.ed.jp
Address: 192.168.xxx.nnn> set type=MX
これは,「メールアカウントのためのドメイン名を探せ」という設定に変更する,というコマンド。試しに職場のメールサーバのドメイン名を問い合わせてみる。
> syokuba.ed.jp
Server: server.syokuba.ed.jp
Address: 192.168.xxx.nnn
syokuba.ed.jp MX preference = 10, mail exchanger = server.syokuba.ed.jp
server.syokuba.ed.jp internet address = 192.168.xxx.nnn
正しく設定されているアドレスが帰ってくる。よしよし。次。
> dokuji.jp
Server: server.syokuba.ed.jp
Address: 192.168.xxx.nnn
Non-authoritative answer:
dokuji.jp MX preference = 10, mail exchanger = mx.synapse.ne.jp
mx.synapse.ne.jp internet address = 202.208.174.113
mx.synapse.ne.jp internet address = 202.208.174.112
なるほど,シナプスから独自ドメインのサービスを受けているのかぁ,ということもわかる。で,問題の
> gakki.provider.ne.jp
Server: server.syokuba.ed.jp
Address: 192.168.xxx.nnn
Non-authoritative answer:
gakki.provider.ne.jp MX preference = 100, mail exchanger = hoge1.provider.ad.jp
hoge1.provider.ad.jp internet address = aaa.bbb.cc.mm3
hoge1.provider.ad.jp internet address = aaa.bbb.cc.mm4
hoge1.provider.ad.jp internet address = aaa.bbb.cc.mm5
hoge1.provider.ad.jp internet address = aaa.bbb.cc.mm0
hoge1.provider.ad.jp internet address = aaa.bbb.cc.mm1
hoge1.provider.ad.jp internet address = aaa.bbb.cc.mm2
という回答。職場のDNSサーバが外部のDNSサーバに問い合わせた,ちょっと信頼がおけないかもしれない回答だけど一応こんなんです,というのが返ってくる。さらに今回問題の
> gakk.provider.jp
Server: server.syokuba.ed.jp
Address: 192.168.xxx.nnn
*** server.syokuba.ed.jp can't find gakk.provider.jp: Non-existent domain
という回答。これはgakk.provider.jpというドメインは存在しないので見つけることができなかった,ということ。つまり表記が間違っていたということが判明。早速そのことも連絡する。で,次回広報誌を出す際には正しいメールアドレスに修正する,ということだった。
なんか,まだまだ謎をはらんでいそうな気がするが今回はここまでにいたしとうございます。
なお,これらの投稿中に用いられているアドレスは,勝手につくったものであり,多分実在しないとは思うけど,万一実在すると困るな(-_-)。ということで,間違ってもこれら宛にメールを出そうとは思わないようにしてくださいませ。エラーメールってこういう内容なんだぁ,という確認をされたい方はその限りではありませんが。
ぁ,「nslookup」というコマンドについては,WindowsXPのHome・Professional Editionどちらも持っていますので,誰でもこのようなことは確認することができます。
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